西伊豆・松崎でのシーカヤックトレーニング


ヨーキがリバーガイド認定に受かったので、次の課題であるシーカヤックレーニングに移行することにした。そして、8月6日から西伊豆松崎町での合宿生活が始まった。松崎では西伊豆コースタルカヤックス(以下、NCK)のお世話になる。NCKは、伊豆アドベンチャーレースに協力してもらってからの付き合いである。

ここの大将、村田泰裕氏(以下、師匠)は、シーカヤックエクスペディションのエキスパートであり、1997年2人艇による日本最南端波照間より千葉県房総、及び1998年ソロによる千葉県外房より日本最北端宗谷岬によるノンサポー卜完全日本列島縦断4,400kmを達成。池間島久米島230Km、41時間の連続パドリングは時の話題になり、2003年カナダ・クイーンシャーロット島一周900kmを30日で単独完全無補給漕破した達人である。こういう本物のシーマンである人に教えを乞いたいと常々思っていたのだ。ここの歴代のスタッフもエクスペディションに挑戦しており、そうした本物を輩出しているところも師匠の素晴らしいところである。

念願の松崎でのシーカヤックレーニングは、午前:シーカヤック、午後:ランニング&MTBレーニングという形で始まった。
シーカヤックトレは、まず10kmほど漕いで、それから漕法、ロール、レスキューなど技術的な練習を行なっている。  (写真はイメージです)

師匠と話していると、「大分漕げるようになったら伊豆七島のエクスペディションをやろう!」とか「ここで一冬過ごせば凄いことになるよ♪」とか、楽しい将来像の話に花が咲く。海の素晴らしさと怖さを楽しく話す師匠には引き込まれるものがある。
そして、今朝の師匠との会話では、

「僕らビルジポンプを持ってないんですが…」                「僕もエクスペディションのときは持ってないよ。講習時は建前上持つけど」                  「えっっ、エクスペディションに持っていかない!?」            「エクスペディションで沈脱したら、生きて帰ってこようとは思っていない」                                            さらっと言ってのける師匠にまたまた本物を感じてしまいました。確かに上写真のような場所で沈脱したら再乗艇は不可能だ。普通は沈脱しないことは、沈してもロールで起き上がることを考えるが、師匠は沈しないことが大事だと言う。ロールで起き上がれても、一度沈したからには再度沈する可能性があるからだ。
こんな人と一緒にこれから漕いでいこうと思っている。

(文:田中正人、写真:NCKホームページから(許可済))
デジカメ故障中で写真取れてません…