ケンの離脱
6月末でチームトレーニング生のケンがトレーニング生から離脱することが決まった。
ケン、ヨーキ、ヤマキーの3名は、4月から群馬県みなかみ町に住み込み、ランニング、マウンテンバイク、パドリングの各基礎体力向上をベースにトレーニングをしながら、4〜6月は急流での川下り技術を習得するために(有)カッパクラブにてリバーガイドトレーニングに取り組んできた。
リバーガイドになることは、今後プロ・アドベンチャーレーサーとして活動する上でも、かなり有益な仕事となる。
1.今後将来に渡っての収入の当てを作る道筋であること
2.人前で話をすることが苦手というアスリートは多いが、リバーガイドはその克服ともなること
3.お客の生命を守りながら川の厳しさ、素晴らしさを体験させる責任感と自信を身に付ける
など、今後プロレーサーとして活動していくためにはいろいろと学ぶことの多い絶好の仕事である。
そのためにこの数ヶ月間、トレーニング生はリバーガイドトレーニングに取り組んできたが、予想以上にガイド認定を受けるのが難しく、当初は6月末までに取得する計画であったが、結局7月いっぱいまで取り組み期間を延長することとなった。
そうした経過も含めて、ケンは将来的な生活の不安が拭いきれず、アドベンチャーレースのトレーニング生としても、リバーガイドのトレーニングとしても、どちらも中途半端になると感じているようで、今後の展望が見出せずに離脱する結論に至った。
ガイド認定を受けることについても、「自然相手」・「人相手」のことであり、そう簡単なことではない。これは当然アドベンチャーレースをやることにも通じている。
できれば、アドベンチャーレースで世界に挑戦するためにも、リバーガイドになって、より良い条件を作り出せるように取り組んでもらいたいと思っているが、それも生半可ではできないと認識したようだ。
しかしながら、チームイーストウインドとしては、そうした現実も踏まえながら、強い目的意識と積極的な行動力及びそれに基づいた生活力をメンバーに求めている。
今回は非常に残念なことだが、早めに結論を出したことはケン自身にとっても、チームにとっても良いことだったと思う。
チームイーストウインドとしては、今後も引き続きトレーニング生を募り、世界に挑戦できる人材を求めていく。
チームイーストウインドを応援してくださる皆様、どうぞこうした現状もご理解いただき、今後とも応援していただきたくお願い申し上げます。
追伸、ケンは引き続きカッパクラブにてガイドトレーニングを続ける方針です。
(文:田中正人 写真提供:カッパクラブ)